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上から目線で、日本料理店の開店詐欺に見るタイへの投資を語る

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楽して儲けられるビジネスってないでしょ?

 ヤフーの記事で、『タイで日本料理店開店詐欺』に騙される日本人がたくさんいると書いてあるのを読んだ。

  https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190218-00027707-president-soci

 実は数年前から似たようなことは起きていたから、今更ニュース?って感じなのだが。

 例えば2010年ごろかな。日本の大手チェーンで事業開発を行っていたやり手人物が独立し、タイで日本料理店100店舗(500店舗?)を立ち上げる計画をしていると聞いたことがある。フランチャイズという投資タイプで。

 飲食業界では非常に有名な人物のようで、投資内容は『1000万円を払うとバンコクにお店を持てる。お店のコンセプト、メニュー、従業員教育、役所への許認可手続き、出店、内装、経理まで運営に関するすべてが含まれており、オーナーはお金を出すだけで、あとは毎月お金が入ってくる』というもの。

 コンテンツは和食、寿司、餃子、中華、焼肉と豊富な品揃え。

 それで、いくつかお店が実際出来上がったが、結局数店しか開店されず、いくつかはすぐに潰れ、いくつかは数年後、店名が変更になり細々営業している状態(現在もやっているお店あり)。その後は、彼の関連でのお店は見ていない。どうやら、出資者たちと結構揉めたようだ。

 酷い待遇で、内側で働いていた知人の告発によると『まず1000万円投資があった時点で、この人物が300~400万円を懐に納めます。残りのお金で開店から運営までのすべてを賄うのですが、物価も家賃も人件費も高いバンコクでは、内装などをケチってコスト浮かせても、軌道に乗せるところまで資金が回らない』と言っていた。

 おまけに本部の現場管理スタッフが、給与遅延やビザなし労働など、きちんとした待遇を受けておらず離職率がハンパなかったようで、いつも現場の管理者不足&入れ替わり激しく引き継ぎもなし状態でカオスなまんま開店させていたよう。

 まあ、一応、お店の開店までは漕ぎ付けているので『詐欺?』と言われれば微妙だが、運営が立ち行かないと分かっているほど高額な手数料を出資金の中から、出資者に内緒で抜いている時点でアウトだし、キーとなる管理者への最悪の待遇を考えると、とんでもない野郎としか言いようがない。

 ちなみに、自分の女にオープンさせた店は、いまでもきっちり運営されており、お店残っていますね。さすがプロ!笑

 別の話になるが、先日、某デパートに家族で出かけ紀伊国屋で本を買ってから、某日系レストランで食事をしたときに感じたこと(上記の日本人とは関係ないお店)。

 休日の昼食時で、立地も悪くないお店なのだが、6~7割ぐらいの入り。

 オーダーも取りに来ないし、座席から見える暖簾で仕切られた厨房を覗いたところ、掃除用具も置きっぱなしで、いろんなものが乱雑に置かれていて、あまり衛生的でも機能的でもない。店長(?)らしき人物は、カオニャオ食べながら仕事している。

 出てきた料理も、日本人の視点からすると、ご飯もパサパサだし、玉子スープも冷めていて美味しくない。ニラレバ炒めも素人レベル。とにかく、全体的に、非常にイマイチなお店。日本人スーパーバイザーは、多分、お店の見回りしていないと思う(らーめん亭を一度見学して来い!って感じ)。

 ずっと前から感じているのだが、タイで飲食店を開業するのは、日本でやる以上に、非常に大変を作業だと思う。荒行レベルで辛い。まず、お店を作るところから始まるが、きちんとした内装業者を探すのが大変。途中で逃げたり、設計と異なるものが出来上がったり、追加予算が想像以上だったり、役所や建物オーナーへの申請不備で余計な時間と費用を取られたりする。

 他にも、従業員が手続き忘れや発注ミスしていたり、コンサルタントが実は無知だったりと、全方位から意味不明な難問の集中攻撃。

 それを乗り越え、なんとかお店が出来上がったら、次は従業員の問題。料理を作る技術も大切だけど、タイ人には基本から教えないといけない。つまり製造業ではお馴染みの5S。「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」。

 田舎のタイ人などは特にそうだが、サンダルで出かけて、自宅に戻り、その裸足で家の中を歩き回っている。その床の上に皿並べて食事するのは結構普通。ハエが飛び交い、蟻が調味料に群がっている屋台で食事するのも全然普通。良い悪いでなく、『衛生観念』が日本人とタイ人では全然違うので、ここからしっかり教育していかないと、タイ人顧客はどうかわからないが、日本人顧客が納得するような飲食店合格レベルには達しない、なんか小汚くて規律のない雰囲気となってしまう。

 お金を貰って、料理を作って出すことに対する責任感もあまりないので、適当な教育では、上記のようなグダグダなお店が出来上がる。

 このお店、多分、勢いで開店しているだけで、利益も出ていないし、閉店するのを待つのみ状態。

 じゃあ、なんで、こんなお店なっちゃんたんだろうか?・・・ 答えは明確。『管理者の能力不足』に尽きる。使命と熱意を持って取り組めない人物では絶対につとまらない。異国だろうが、言葉が分からないだろうが関係なく、とにかく、周りを感化できるぐらいの人物を送ってこないとダメ。結局は本社の最終的な責任に帰すことなんだけど。

 それから、失敗を恐れず、でも失敗を防ぐよう未然に細心の注意が払える性格も必要かな。タイで事業の命運をかけるなら、会社のナンバーワンを送ってきて、やっと成功か失敗かの分岐点に立てる。

 まあ、以上をまとめると、飲食業の大変さだったり、タイで事業を起こすことが簡単でないコトは、タイ在住の知り合いなんかを伝って1~2週間も調査すればすぐに分かることなのに、『大丈夫、大丈夫。私はプロです。タイ人の役人との知り合いもたくさんいます』っていい加減なことを言っている自称コンサルもどきに騙されてしまうのは、自業自得とも言えなくない。

 騙された人にもラクして儲けたいっていうスケベ心があったワケ。それに、それで失っても仕方がない程度のお金、金額だったのでしょう、きっと。。。。(あ~、もったいない)

 『金だけ出してサバイサバーイで利益でるほどタイの飲食(商売すべて)甘くないです』ってこと。自ら汗と血を流す覚悟がなければ、成功は厳しい。

 熱意と責任感がある上昇志向の日本人も現地にはいるので、そういう人物を地道に探して1000万円託した方が、まだ可能性は高いと思う(もちろん、事業計画とかしっかり作らせたりすることは当たり前だけど。なんなら僕にどうですか? 日本人向けのトレーニングジムやってみたいです。。。笑)

 まあ以上、上から目線で書いてみました。お許しを。