遊離テストステロン値の差がもたらす筋肥大の個人差はあるのか?
遊離テストステロン、英語ではフリーテストステロンと呼ばれるもので、男性が男性であるために必要なホルモン。(女性は男性と比べると微量となるが体内にあります)
人によっては23.0pg/mlだったり、人によっては8.0pg/mlと個人差がある。8.5pg/mlを下回ると鬱、性機能低下、認知機能の低下などが起こる可能性が高くLOH症候群 (加齢性腺機能低下症)と診断される。生活の質が著しく悪くなるようだ。
年齢、個人によって体内の遊離テストステロンには差があるが、以下が基準値となる。
20代:8.5~27.9pg/ml
30代:7.6~23.1pg/ml
40代:7.7~21.6pg/ml
50代:6.9~18.4pg/ml
60代:5.4~16.7pg/ml
70代:4.5~13.8pg/ml
加齢とともに遊離テストステロンは少なくなるので、筋肥大に影響があると思われるが、じゃあ、実際、筋トレするにあたって遊離テストステロンの個人差が、筋肥大にどれぐらい差をつけるものなのか?
興味があってネットをウロウロしていたところ、あるアナボリックステロイドユーザーが書いたブログに、ステロイド摂取前は9.0pg/mlだったが、テストステロンを週2回注射始めたところ、25.0pg/mlで安定しているとあった。病院で検査したようだ。
テストステロンのインジェクションによって、9.0⇒25.0pg/mlへと大幅アップし、筋肥大もガンガン進んでいるようなので、遊離テストステロンの値が筋肥大に関わっていると想像できる。
それじゃあ、アナボリックステロイドを注入して遊離テストステロンが25.0pg/mlで安定しているユーザーと、自然な状態でも25.0pg/ml前後の遊離テストステロンが身体にある場合、トレーニングするにあたってなにが違ってくるのか?
アナボリックステロイドによってテストステロンを増やしている場合、3か月程度が使用限度となり、それ以上使い続けると臓器や、生命に危険が及ぶので、3か月使ったら3か月休むということになっている。
また男性にも関わらず乳房が出てきたり、アゴが突き出て来るムーンフェイスと呼ばれる状態になったりと、外見に出る副作用の恐れもある。それを避けるために、ケア薬を買って服用しなくてはいけない。金銭的にも健康的にも。いろいろな負担がかかる。
ステロイドユーザーはそういうリスクを冒してまで筋肉を増やそうと努めているのに、それが、ナチュラルな状態で25.0pg/mlのテストステロンが体内にあるということは、週2回の注射も必要ないし、ケア薬を買わなくてもいいし、副作用も心配ないし、休薬期間を設ける必要もない。
ずっとアナボリックステロイドが体内に流れているのと変わらない状態で、トレーニングを続けることができる。(ただし、テストステロンが多い男性はハゲやすいと言われているが)
まあ、自然な状態で遊離テストステロンが平均値よりも多い場合、別の何かが体内で働いて(例えばコルチゾールもたくさん分泌されているとか)、注射によるテストステロン値を上昇させた状態と同じ効果があるわけではないかもしれないが、やはり凄いアドバンテージだと思う。
まあ、この辺りは神が選んだ一握りの人だけの話であって、筋トレ歴2~3年で身体をバキバキに仕上げてボディビルやフィジークの試合で活躍している人たち=神の一握り、ということはないと思う。
遊離テストステロンの値が平均的な神に選ばれなかった一般の人は、じっくりゆっくりしか筋肉発達しないということ。
というワケで、筋トレを始めるならまず自分の才能=遊離テストステロン値、を病院で調べてからの方が効率的では? と思ったりする今日この頃。